新年挨拶は、本来お取引先の皆様に対しましては賀詞交歓会や訪問などにより直接申し上げるべきところでありますが、今年2021年に限っては引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、弊社HP上にて失礼致します。ご理解、ご了承いただければ幸いです。なお、各部の今年度方針など詳細につきましては書面にて送付させていただきますので、お取引先様におかれましては、ご高覧いただければ幸いです。

昨年はかように緊急事態宣言・措置法・自粛要請等々により、様々な形で行動の制限を受けた一年でした。弊社の営業活動も多大な悪影響を受け、昨年12月における決算の売上高は、景況の悪化と相俟って10年ほど前のリーマンに近い大幅な減少に終わりました。弊社のようなネジ屋の場合、一般的に見て気づかれ難い業種ではありますが、弊社より売上が低下した業種の話を耳にすると、コロナ禍で生き残るキーワードとされる「必要なこと」の部類であったことを改めて実感するところです。最終利益は辛うじて残りましたが、これは主に、活動の制限によって使う予定だった営業経費を使えなかったため縮小均衡に「なってしまった」結果に過ぎません。弊社のような、先に（前年度）経費を掛けて、後で（次年度）売上げとして表れる構造の商社においては、使えなかった経費予算の次の向け先を前期中に見付けられなかったことは大失態であり、今年度の業績が懸念されるところであります。またようやく定着してきた、各社員の自己実現のための「計画行動」も昨年は総崩れになってしまい、この人的成長の足踏みもまた懸念要素です。行動を制限されるコロナには全く困ったものです。

弊社は今年も、ユーザー様の競争力強化や企業価値向上を目的として、ユーザー様が本分である「もの作り」に専心していただけるよう、附帯業務である調達合理化のお手伝いを行って参ります。また、7年後の「100周年からの飛躍」プロジェクトの一環として今年11月竣工を目指して外環道松戸IC近くに「松戸事業所（仮称。千葉県松戸市）」の新築。さらには、「永続」を掲げる弊社は、近年社会問題にもなりつつある中小零細企業の廃業問題に取り組み、お取引先様に対し様々な形の支援をお届けし「共に永続」を目指します。

昨年4月から、緊急事態宣言、7割減、休業要請等々が発令される毎に、社員の不安払拭のため社内の情報共有ツールに「コロナ連載」として思うところを発信してきました。沈静化してきた昨年10月にはその14編を読み返し、「対症療法とはいえ色々やってきたものだ…」と感慨に耽ったものでしたが、一息着いたのも束の間。寒さとともに11月には再び感染拡大し始め、年末にはワクチンが効かない変異まで起き、海外の主要都市では都市封鎖に至って、終わる気配もありません。企業の新年挨拶なので景況予測くらいは論じるべきでしょうが、新年を迎えて最大の関心が景況や会社どころか健康維持というこの状況。何ということでしょう。皆様、くれぐれもウイルスに近付かないよう、暫くは身の安全を最優先に。

今年2021年度が、皆様にとって最良の自己実現の年になりますよう祈念いたします。

代表取締役　真下丈二